
「お宮参り」と「お食い初め」。子どもを産むまで、この2つのイベントが存在することすら知らなかった。妊娠中、出産が近づくにつれ、Instagramのおすすめに、「1歳までのイベントリスト」みたいな投稿が目に入るようになって、そこで知るようになった。こんな文化、地元(東北のめちゃくちゃ田舎)にはなかったなあ、と思いながら母親に聞くと、なんとどちらもやったと言っていたので驚いた。どちらも子どもの健康や成長などを祈って行う儀式だが、やってもらった当の本人はまったく気にも留めていなかったようだ。
とはいえ、家族で集まって子の成長を祈ったり、それを写真に撮って思い出に残し、子どもが大きくなったら家族が子どものためにそうやって祈ったんだよ、というのを伝えられるのはよいことだろうということで、我が家でも実施することにした。実際に開催したのは4月13日のことなので、2ヶ月以上経ってしまったが記憶を呼び覚ましながら何をやったか少しだけ残しておくことにする。
本来、お宮参りは生後1ヶ月を目安に、お食い初めは生後100日にそれぞれ行うものらしいのだが、最近は生後1ヶ月の抵抗力の低い時期に頑張って連れ出すのではなく少ししてから、かつ母親の産後の身体が回復してからゆっくりと行うことも多いらしい。さらには、お食い初めと一緒に行う人も一定数いるということだった。我が家は両親が遠方に住んでいることもあって、2度呼びつけるよりは、1度で済ませてしまったほうがいいだろうということで、1日でまとめて開催することにした。呼ぶのは、両家祖父母、兄弟夫婦、近くに住む叔母、などなど。自分たちも含めると大人が10名のイベント。私は結婚式も少人数で行ったので、そうなってくると、自分にとってこれは結婚式以来の1日がかりのまあまあの規模のイベントとなる。
タスク管理
やったこともないし、詳しく知らないイベントを主催し、両家の親族を集めて滞りなく進めるなんてことが、この産後のしんどい時期にできるのかと不安だった。夫と相談して、タスクや決定事項をNotionで管理しながらひとつずつ進めていこう、ということになった。
www.notion.so
会場選び
お宮参り会場は伊勢山皇大神宮。特にこだわりがなかったので、検索して上位に出てきた神奈川県で定番のお宮参りスポットにした。
www.iseyama.jp
当日の流れ
当日のスケジュール。やりたいこと、注意事項を盛り込んだらこんな感じになった。
やりたいこと・注意事項
- 自分は着物を着るので、当日朝の出発前に着付けをする必要がある
- お宮参りで家族写真を撮影する時間を確保する必要がある(写真はカメラマンさんに依頼)
- 着付け後は母乳での授乳ができないので、ミルクを1回は挟む必要がある
- 1日着物はしんどいので、お食い初め前に着物を着替えたい
スケジュールと大まかな流れ
朝自宅で着付けをして、車で伊勢山皇大神宮に移動、午前中にお宮参りを済ませる。お宮参りのメインは神社での祈祷だが、その1時間ほど前にカメラマンさんと落ち合って家族写真を撮影。撮影が終わったら祈祷申し込み、祈祷と合わせて1時間程度。その後、会場となる食事処があるホテルに移動して、着物からワンピースに着替え、食事処で2時間ほどの会食。ホテルでの解散という流れになった。
時間 |
項目 |
6:00 |
起床 |
7:00 |
授乳(母乳) |
7:30 |
着付け |
8:45 |
出発 |
9:45 |
お宮参り会場到着 |
9:50 |
授乳(ミルク) |
10:00 |
家族集合&カメラマンさんによる写真撮影 |
11:00 |
祈祷 |
12:00 |
お食い初め会場へ移動 |
12:30 |
会場内更衣室で着替え(着物->ワンピース) |
13:30 |
授乳(母乳) |
14:00〜16:00 |
会食 |
16:10 |
授乳(母乳) |
17:00 |
移動 |
18:00 |
帰宅 |
当日の持ち物
子どもの荷物やら産着やら、自分の着替え関連やらでややこしく、Notionにリストアップして前日に指差し確認をしながら夫と二人で準備した。だいたいはこんな感じ。実際には「一式」に含まれるものもリストアップしていた。
- マザーズバッグ一式
- ミルク一式
- 産着一式
- 子どものお出かけ着
- 子どもがお食い初めで着るベビー袴
- 自分の着替え一式
- お宮参りの初穂料
- カメラ
- 三脚
- ベビーカー
- ブランケット
- おしゃぶり
- 子どものおもちゃ
利用した各種サービス
やりたいことを実現するために、各種サービスを活用した。こだわりがなければ、たとえばとある有名写真スタジオに頼めば母親の着付けから子どもの産着レンタルまで一式でそろうプランがあったりもしたし、なんなら伊勢山フォトというところでは、お食い初めの会食会場まで手配してくれらしかったのだが、着物は母親のお古を借りたり、カメラマンさんは自分の好みのテイストの方にお願いしたかったり、会食会場は自分で選びたかったりなど、思う通りにカスタマイズしたい箇所があったので、特にプランに頼らずすべて自分で手配した。それぞれどこに何をお願いするかの調査、予約、事前の調整、支払いなどなど個別に対応する必要があった。着付けや写真撮影のスケジュールが問題ないかや、レンタル品がきちんと期日に届くか、そもそも漏れがないかなど気にすることが多くてそこそこ大変だった。
写真撮影のためのカメラマンさんの手配:fotowa
fotowa というカメラマンさんとのマッチングサービスを利用した。いろいろ検索すると同様のサービスがいくつも出てきたが、価格帯と自分好みのカメラマンさんを選んで依頼ができるということで、こちらのサービスを利用した。どういう写真を撮りたいかや、当日の流れ、集合時間・場所などについては事前にサービス内のチャットで済ませ、支払いもサービス内で完結できるので、当日は撮影のみで済んだので非常にやりやすかった。幸いにも、担当してくださったカメラマンさんが丁寧で親切な方だったのでそれも滞りなく済んだ一番の要因だろう。
fotowa.com
当日朝の着付けの手配:くらしのマーケット
くらしのマーケット で近所で安く着付けしてくださる方にお願いした。こちらは、担当してくださった方の希望で当日現金払いだった。それ以外のサービスがアプリ内決済だったので、うっかり当日現金支払いであることを忘れていて焦ったが、たまたま持ち合わせがあったのでなんとかなった。
curama.jp
お宮参りで使う子どもの産着:京都かしきもの
京都かしきもの でレンタルした。お宮参り用の産着は、兜や鷹などの柄によって、どういう願いを込めるという意味が変わってくるというのも初めて知った。デザインも価格も様々でかなり悩んでしまったが、結局価格帯は低めの無難な柄で落ち着いた。
kashikimono.com
(開催後)撮影した写真のプリント:しまうまプリント
当日の写真をしまうまプリントで小冊子にして、両家祖父母に送ったら喜んでもらえた。アプリ上で構成などを組んで申し込むだけなので、比較的簡単にデザインができてよかった。価格も安価。
www.n-pri.jp
感想
お宮参りとお食い初めの同日開催は、遠方から家族を呼んで開催するにはよいやりかただった。
ただ、参加者も多いのでちょうどよい日程を調整していたら、100日どころかもう少し時期をオーバーしてしまったので、すでにむっちりした我が子に対して、お宮参り会場に集まる他のお子さんたちがとても小さく見えた。産着セットに入っていた帽子に頭が入り切らず、嫌がる子どもと格闘したのはよい思い出。
というわけで、準備は結構大変だった。着物を着ることと写真にこだわったせいで結局いろいろカスタムして用意しなければいけず、産後の身体のダメージも育児の疲れもあってヘトヘトな中進めていたので途中ちょっと挫けそうにはなった。どれかを諦めるか?というのは何度も考えたけど、それでも着物も写真も思った通りやってよかった。正直ここまでくると親の自己満足だなと思わないではないが、子どもが大きくなったら楽しかったんだよ、君もとても可愛かったんだよと、写真を見せながら自慢してやろうと思う。
